クリエイティブに、プライドを。

クリエイティブに、プライドを。

さくら、さく。

高校や大学の受験結果が出るシーズンに、待ってましたとばかりにソメイヨシノが開花した気がする。

思い返すと初めての大学受験に失敗した私は2回目となる1年後にかなりの緊張感を持っていた。我が家のルールでは「浪人は1年」と決まっていたから、もし「全落ち」すると即就職活動というシチュエーションだった。その時にはまだ就職する覚悟が無かったし、元々大学でやりたいことがあったので自分の中では本当にあとが無かった。「背水の陣」という言葉が何百回も頭に浮かんだものだ。今だから客観的に当時を振り返ることができるけれども、精神的に本当に辛かったことを覚えている。

しかも受験の費用もばかにならない。私学に絞った関係もあり親にも申し訳ない気持ちがあったが、瀬戸際な関係で落ちるわけにもいかないので2大学5学部の受験をさせてもらった。自信はなかったな。受けた後も解放感と共に(あの勉強の仕方でよかったのか?)と後悔しても始まらないのにクヨクヨしていた。

結果は1学部を除いてすべて合格!本当に嬉しかったのをよく記憶している。高校時代全く勉強しなかったツケがまわって、家族にも自分にも大変な負担がかかったが、ひとつだけ良かったことがある。「勉強の楽しさ」を知ったことだ。これは大きかった。浪人の1年間通わせてもらった池袋の予備校は本当に素晴らしかった。授業が本当に楽しかった!だから合格できたんだと思う。感謝しかない。プロの教師はすごいな、とつくづく今でも思っている。こんな先生に教わればみんな希望校に受かるんではないか?実は受験ってカンタン?と思ったことさえある。瞬間的だが・・・。

悲喜こもごもの春。うまくいった人、いかなかった人。うまくいかなかった人にも、まだまだこの先チャンスがある。悔しさを忘れず、この先の人生に真正面から立ち向かってほしいな、と満開の桜を見て思う。