我が家のリビングのメインテレビは今日もブラウン管だ。日立プロビジョン36インチ。確か昔TVCM撮影用に使用した商品をクライアントさんから安く購入させていただいたと記憶している。その時印象的だったのが「再度チューニングさせていただきたい」とスタジオから横浜の工場までわざわざ運び、数日して調整後我が家に届けてくれたことだ。(この真面目さがプロフェッショナルだな)。
このテレビは本当に画期的で「プログレッシブスキャン」という技術により、画面上に現れる小さいテロップ等が全くちらつかないという当時のブラウン管の弱点をカバーした製品だった。今北京五輪を見ていても、何の問題もなく小さい文字がきれいに読める。検索したらなんと当時のTVCMをユーチューブで発見!(2本目がこの製品のCM)
おそらく1998年ころの製品だと思うから、24年くらい活躍している計算になる。「Made in Japan」は結局長持ちするのだ。今では奥さんの要望で液晶大画面のTVも我が家には併存している。この液晶テレビを見始めてから、私は気が付いてしまった。バックライトがついている液晶テレビの鮮やかさはとても目を疲れさせるということを。その点ブラウン管はしっとりとした映画のような「絵づくり」をしてくれるため、長時間見ていても疲れることはない。色も私好みである。私は圧倒的にブラウン管派である。
音の世界でいうと最近はレコードを聴いているが、音質がCDよりも良いことに気が付いてしまった。まったくの別物だ。新しい技術ばかりがもてはやされて「枯れた技術」(完成した技術)が打ち捨てられていく世の中の風潮はいかがなものか?次のターゲットは「ガソリン車」のようだ。トヨタさんのようにガソリンエンジンに水素を燃料として使うような発想でこの「枯れた技術」に水を与えるような会社が増えてこないかな?と思う。